起業をする - ある40代の主婦のストーリー

「これから起業をしようと考えていらっしゃるあなた、その理由は何ですか?その夢に向かって進んでいますか?」

起業をしたいと思っている方はたくさんいらっしゃると思います。その理由は千差万別。また起業をしたいと思っていても、まだ実際に起業していない方、もしくは実際に動き始める前に様々な理由であきらめかけている方もいるでしょう。

私は起業ができたラッキーな一人だと思います。私が起業をしたいと思った理由のひとつは「自分が好きなことをしたい。」という想いからでした。

海外に住んでいた私には、2歳になる娘がいました。日本語で娘に話しかけても、帰ってくるのは英語ばかり。娘に日本の言葉や文化も理解してほしいと思っていた私達夫婦にとって、娘がその知識にほとんど触れることのない状況に、少しばかり不安とあせりを覚える毎日を過ごしていました。意を決して「よし、日本に帰ろう!」と思ってはみても、「じゃあ仕事は?」という現実問題が頭をよぎります。色々考えましたが、仕事を探す上で一番重要だったのは、娘の将来を考えての帰国だったので、「家族を犠牲にしない仕事」でした。次に大事な点は「自分が好きな仕事をしたい!」でした。一度しかない人生の中で、仕事は大事な人生の一部にもなります。妥協はしたくないという想いがありました。「そんな都合の良い仕事ってあるの?」と思いましたが、ラッキーにも私はそんな仕事に出会えたのです。

それは、「犬のしつけのフランチャイズ」でした。私は子供のころから犬が大好きでした。自分が大好きな犬と仕事ができるのです。それも、自分の会社として仕事ができるので、誰かにコントロールされることも、指図される事もなく、スケジュールは自分で決めて調節できるのです。例えば、私は子供の運動会など学校行事のある日には、仕事を入れないなど、家族の生活を大事にしています。

この全く新しい世界に私が飛び込んだ時、私は40歳でした。そして帰国をしましたが、何もかもが一からのスタートでした。子供の保育園を探したり、会社の登記をしたり、家具や電気製品も全て買い揃えなければいけませんでした。十数年ぶりの日本での生活でしたので、冷蔵庫一つ買うのもひと苦労でした。それまでは会社勤めしかしたことのなかった私と主人でしたので、右も左も分からないままの起業でした。間違いをしながら一歩一歩進んでいくだけだったのです。

そして、起業してからもうすぐ6年になります。今では同じ志を持った仲間が5人も増えました。私が出会ったすばらしい飼い主の方も、500人近くまでになりました。大変なことも多い中で、心の支えになっているのは、家族と仲間たち、そしてすばらしい500人のお客様たちです。このバークバスターズのしつけというのは、飼い主のご家庭に伺ってワンちゃんと良い関係を築くお手伝いをすることです。犬のしつけだけではなく、人生相談まで受けたこともあります。レッスンが終わった後、涙を流してお礼を言われたこともあります。「あなたがダメだったら、この犬を処分しようと思ったのよ。」と・・・。

このバークバスターズを始めることにより、自分の人生を自分でコントロールできるようになっただけではなく、犬を通してすばらしいたくさんの人たちと出会えました。私は遅咲きの40歳でしたが、年齢や性別は関係ありません。まず第一歩を踏み出すことなのです。一度しかない人生、あなたも今踏み出してみませんか。