ペットブームではあるものの、保健所に連れて行かれる犬・猫の数は年間約40万頭 諦めないで!問題行動は飼主の方次第で解消する可能性もあるのです!
先日、ワイドショーで飼い主に見捨てられるペットの特集をやっていた。 飼い主の都合により保健所に連れて行かれる犬・ネコの数は年間40万頭ほどいるそうです。 引き取った保健所の職員さんが、飼い主に「この犬が、このあとどうなるか知ってますか?」を尋ねると 「さぁねー。分からないね。でも育てられそうにないから仕方ねえな。」と、あっさり返答していた。 その中で、飼い主さんと10年以上共に過ごし一度も飼い主さんや人を噛んだ事のないワンちゃんの姿が映像に映った。このワンちゃんの飼い主さんも、老犬になり、育てられなくなったから・・・と保健所に引き渡していたのですが、そのあと、このワンちゃんがどんな目に合うのか分かってるのでしょうか。引き取りに来た職員さんに素直に連れられ、トラックに乗せられたワンちゃんの視線の先は、飼い主さんを信じてずっと見ているようでした。 私はその映像を見て、今まで長い間、飼い主さんに従順に使えて生きてきたワンちゃんの最後がこの結末だとしたら、可哀相すぎると思いました。吠えて困る、人を噛む、などの問題行動で、家族の一員であるワンちゃんを処分してしまう事は、悲しい事に実際にはよくある話かもしれない。でも、犬に携わる仕事をしている私達としては、そのような修正可能な理由で簡単にワンちゃんとの関わりを諦めて欲しくない。ましてや、ワンちゃんには理由がないのに、人間側の都合で処分してしまうなんて、あまりにも身勝手で無責任であり、ペットを飼う資格はないとも思い、いたたまれなくなる。「安楽死させられる・・・」と思うのかもしれないが、実際は、ガス室へと追いやれ、30分から一時間ほどもがき苦しんで亡くなってしまう窒息死であり、その中でも亡くなることの出来なかったペットは、生きたまま焼却されてしまうそうです。最後は、ガス室へと追いやられたペットたちの、悲痛な声が響く中で特集は終了した。今もどこかで捨てられるワンちゃんがいるのかと思うと、暗く悲しい気分になる。
しかし、そんな中でも素敵な飼い主さんが多いことも確かだ。 私は、ワンちゃんの問題行動を解消するセラピストであるため、色んなお問い合わせを飼い主さんから頂く。先日伺ったお宅は、九州に住んでおられる方で、11歳のゴールデンレトリバーを飼われていた。「私達、バークバスターズは、今のところは関東と関西にしかないので、お伺いするには交通費も負担していただかないといけないんです。」とお伝えすると、考えます。と電話を切られた後、数日後、「ワンちゃんとの残りわずかな数年を楽しいものにしたいし、この子(犬)が賢くなったら、主人ももっと可愛がってくれるようになると思うのです」と老犬の為に、しつけの依頼をされたのです。 最後まで、ワンちゃんとの思い出を大切にされ、「最後はいい思い出で旅出させてあげたい・・」との飼い主さんの優しさと大きな愛情を垣間見た出来事でした。 私達の働きで、救えるワンちゃんの数は本当にわずかに限られていますが、1匹でも、ワンちゃんが幸せに人生を過ごせるように・・・そして、飼い主さんが自信を持ってワンちゃんを育てられるように・・・そんな使命感を持ってこの仕事に携わって行こうと改めて思いました。
セラピスト 兵庫県東南 担当 浜田千嘉