子犬が我が家にやって来る!その前後の注意点 パート1
今回から数回にわたり、子犬を飼うにあたっての基礎的な知識や注意点を幾つか紹介します。
子犬のワンちゃんを家に連れてくるということは、家族にとって、とてもわくわくする瞬間でしょう。子犬の行動全てがかわいらしく、どんなことをしても許されてしまう時だと思います。しかし、子犬もかわいいだけではなく、ひとつの命を持った動物です。飼い主の方は、しっかりと責任を持ってこれからの10数年面倒を見てあげなければいけません。大変だからとか、悪さをするからと捨ててしまう物では決してありません。そのためにも、実際に子犬が家に来る前から準備をして、家に到着してからもしっかり面倒を見るには、飼い主の方にも十分な知識が必要です。
今日は、子犬が来る前に必要な物を揃えておく必要のあるものについて話します。
- クレート(キャリーケース)もしくはサークル:飼い主の方がいない時や忙しい時には、子犬にとっての安心をして寝られる場所が必要です。それがこのクレートです。クレートは暗くて狭いので、私たち人間から見ると「狭くてかわいそう」と思いがちですが、犬にとっては快適な場所なのです。昔、犬が野生で生活をしていた時、群れのメンバーが寝る場所は穴ぐらでした。暗くて狭く、また敵から見つけられにくい場所にありました。このクレートは子犬にとって安全な「穴ぐら」なのです。サークルはその点広過ぎて見えすぎることになります。しかし、飼い主の方が長く留守にする場合は、子犬はトイレに行く必要がありますので、その場合はサークルをお勧めします。
- トイレシートとトイレトレー: 家の中にいるワンちゃんは、きっちりとトイレで排泄する必要があります。中でも外でもトイレができるワンちゃんだと、大雨の時や台風のときに外に連れ出してトイレをさせる必要もなくなるので、両方できるようにさせておくことをお勧めします
- 布団: 柔らかいところで寝るのが好きなので、ベッドやまた使い古しのタオルなどでも良いので用意をしてあげましょう。それをクレートやサークルの中に入れてあげます。
- 安全なおもちゃ: ぬいぐるみなどは、目や鼻が取れてそれを飲み込んでしまうこともありますので、与えないでください。子犬が咬んでも安全なおもちゃを用意してあげましょう。例えばコングやキューブといった、中に食べ物などを入れることができるおもちゃを与えれば、ワンちゃんたちは長く遊んでいるでしょう。古くなった靴下やスリッパは、おもちゃとして与えてはいけません。子犬は、どれが古くて遊んでいい靴下なのか、どれが新しくまだ飼い主がはいている靴下なのか、区別がつきません。また、キューキュー鳴るおもちゃで遊ばせるのは、飼い主の方が見ておける時だけにしましょう。音の出る小さな部分で、子犬がのどを詰まらせることがあるからです。
- 餌入れと水入れ: 餌は獣医師に相談をして、品質の良い餌を選んでください。水は必ずいつも飲めるように置いておきましょう。
- 首輪とリード: 子犬の首の大きさにあった首輪と、綿でできたやわらかい質の良いリードを買って下さい。外では必ず首輪とリードとつけて、子犬が車の方向に走っていかないように注意してあげましょう。
- 子犬がいなくなった時のために、名前と連絡先が書かれた札をつけるか、できればマイクロチップをつけてあげましょう。お近くの獣医師でマイクロチップをしてもらえます。
- ブラシやシャンプーは、もう少し大きくなった時に必要になります。
- トイレのしつけをしている時は、粗相をすることもあります。おしっこの掃除をするクリーナーを買っておきましょう。その時に使うスプレーには、アンモニア系の物が入っていない商品を買ってください。アンモニアのにおいで、子犬がそこにおしっこをし続けてしまいます。
- 動物病院:どこの獣医師に見てもらうかを今から探しておきましょう。近くの公園に行って、犬を連れている人に良い獣医師を聞くのも良いでしょう。
準備をしておくのは子犬の物だけではなく、飼い主の方の家の準備も必要です。
- 子犬が食べて危険な物(掃除のスプレーや化粧品や薬品など)や植物や、またビー球のような小さく、口に入れてしまうような物は全て取り除いておきます。
- 大きな置物や子犬が倒してしまうような不安定なテーブルなども、子犬の上に倒れる可能性がありますので、別の部屋などに移動させておきましょう。
- 子犬の目線で一度自宅の中を見てみてください。何か危ないことが起こりそうなものは、今から取り除いてください。
次回は子犬が家に到着してからの注意点、トイレのしつけや問題行動を起こさないようにするためのヒントをお話します。